第3期ネルコラボ参加者成果報告〜大束 晃生〜

ネルコラボに参加した理由

私がこのネルコラボに参加した理由は大きく分けて2つありました。1つ目は実際に実現可能なプランを考えてみるという経験が欲しかったからです。私はこれまでイベントやキャンプにおいてスタッフやカウンセラーを行ってきました。しかし、それはどれも与えられた仕事や、枠組みの中で自分にできることをやるというものでした。たしかに、そこでの経験は私の人生に大きく影響を与えたものもありましたが、私はさらにその先に進みたいと思いました。そこで出会ったのがネルコラボでした。今の私のやりたいこと、そして私に足りない要素を見つけ出すためにも参加しました。

そして、2つ目はこれまで関わったことのないような人たちと関わりたかったからです。私はこのネルコラボに参加するまで上記の通り様々なものに参加してきました。そこで知り合った学生や大人の人たちは本当におもしろい人たちでした。そこで私は、世の中にはまだまだおもしろい人が沢山いるのではないかと考えました。その時に出会ったのがこのネルコラボでした。これは参加するしかない、もし参加しなければ後に後悔するだろうと思い存在を知り説明を受け、すぐに参加することを決めました。

ネルコラボで得たもの

さて、私はこのネルコラボを通じて様々な講義を受け、会議をやってきました。アイデア発想方法やマーケティング、チームビルディング、みやすいプレゼンテーション資料の作り方など様々なことについて学びを得ました。これまで私の中で良いと考えていたものが実は悪いものであったことなど様々な気づきもありました。その中でも自分自身に最も影響を与え大きな学びを得られたのは、第五回ネルコラボのリーダーシップとフォロワーシップについての回でした。私は良いリーダーシップを持つリーダーが1人いれば良いチームは成り立つと考えていました。しかし、それは間違いであることが分かりました。良いチームには、リーダーシップを持つリーダーだけではなく、フォロアーシップを持つフォロワー、メンバーシップを持つメンバーが必要であることが分かりました。しかし、そこには欠かせない大切なものがありました。それは、コミュニケーションと感情でした。

どのように優れた3つのシップを持つ人たちが集まったとしてもコミュニケーションが取れなければ上手くは行きません。正確にはズレのないコミュニケーションです。伝えたいことが伝わらない、誤解が生じる、なぜと否定の形から入る、このようなことは極力なくしたいものです。そのためには相手と自分の感情に向き合うことが大切であることも学びました。その感情はどのような目的をどのような相手に向けられたものなのかを理解する、理解しようとする姿勢が求められることも分かりました。私はこの学びから、人間は感情の生き物、このような定義を持たせても良いのではないのかとさえ思いました。ここで私が得たものを簡単にまとめると、リーダーシップ以外にも必要なフォロワーシップ、メンバーシップを合わせた3つのシップと、コミュニケーションと感情と向き合うことの大切さです。

ネルコラボの中で生じた変化

上記のような学びや企画を考えるための会議、グループワークを通じて私に2つの変化が生じました。
1つ目の変化は話し上手を目指すのではなく聞き上手を目指すようになったことです。これまでの私は、自分の意見をいかに理解してもらうか、いかに通すかばかりを考えるような人間でした。いわゆる自己主張の強い人間です。しかし、徐々に活動を通じて、自分の意見は持ちながらも周囲の意見や思いに耳を傾けることをするようになりました。「ちなみに、○○はこれについてどう思う?」「○○的には、こうしたらいいよとかある?」などの発言を意図的に増やすようになりました。さらにそこから、「そんな風に思ったのは、どういう背景があるか教えてくれたりする?」などの、その思いや意見の背景も聴くようにしていきました。取り入れ始めた当初は自分でも不自然さを感じながらしていましたが、個人で今日のふりかえりを行う際に「あ、今日自然に質問とか相手の考えを引き出そうとする行動とれていたな。」と感じることが徐々に増えていきました。また、以前に比べて相手の意思や要望などを理解できるようになりました。また、相手の意思や要望を理解することで自分の意図や志向との差異についても目を向けるようになりました。これにより、これまでの自分を俯瞰することができ、そこには問題点などがなかったか否かを客観的に判断して改善に尽力するようになりました。

2つ目の変化は自ら行動を起こすようになったことです。私はこれまでの人生で常に受け身の姿勢で過ごしてきました。誰かに言われたからその通りにする、やれと言われたからやる、などの自分の意思などを持たずに行動をしてきました。要するに指示を受けないと動くことのできない主体性が皆無の人間です。しかし、そんな私はネルコラボを通じて徐々に自分で考え自ら行動するようになっていました。自分には何ができるのか、何をするべきなのかを考えそれを実行する。多くの人には当たり前のことなのかもしれませんが私にとっては大きな成長の1つでした。主体性が芽生え始めたと捉えても違いないと思います。よくよく考えてみれば、1つ目の聞く姿勢の変化の周囲に質問するようになったのもこの主体性が芽生え始めたことが関係しているでしょう。この主体性のおかげで、ネルコラボに限らず自ら動く機会が増えこれまで以上に多くの学びを得たり、より好奇心旺盛になったりしていると感じています。この2つの変化は私の中の当たり前という基準を向上させたことは日常生活でも物凄く感じています。他者から見てもそのように感じられていたら良いのですが今のところ特に何かを言われた覚えがないのでまだまだ成長の余地があるみたいです。

今後の目標

さて、ここまで綴ってきた通り私はネルコラボを通じて多くの学びを得て、そして変化が生じ少しずつですが成長してきました。しかし、その一方で新たな課題が次から次へと見つかってきました。そこで私は今後の目標として3つの目標を立てました。
1つ目は聞く力から聴く力への成長です。私はネルコラボを通じて聞く力を成長させるようにしてきました。相手の思考や意見を汲み取る力は出来てきたとはいえまだまだ未熟です。なので、より相手の思考、意見、心を理解できるようになるためにコミュニケーション能力や考え方について学びを深めていきたいと思います。

2つ目はチームなどの組織活動において誰もおいていかないようにする力です。情報や言葉の共通化、モチベーション調整などを行う技術がまだまだ足りないと感じたからです。誰か1人を置いていくことがなく、全員で目標に向かって一枚岩となり取り組めるようなるような組織作りの能力を伸ばしていきたいと思います。

3つ目はタスクの整理と分配を行う能力です。私は個々の能力に関して理解し強みを見つけることは少し向上しました。しかし、その強みを生かせるタスクの分配、それを行うのに必要なタスク全体の整理を行う能力がまだまだ未熟でした。そのため、実際にタスクの整理や分配を行っている人や得意としている人に話を聞いたりすることを通じて能力の向上をしていきたいと思います。

最後に

これから私はどのように生きていくのか、何者になろうとするのか自分自身でも分かりません。そもそも何をしたいのかさえも考えても出てこないような人間なので、仕方がないと済ませたいところですが今後改善しなければならない問題です。しかし、私のこれからの人生においてこのネルコラボに参加したことで得られたものが影響を与えることは間違いないと感じています。私が成長するのに必要不可欠な時間を過ごすことができ、本当に心の底から感謝しています。ここで得られたものを忘れずにこれからの人生をよりおもしろいものになるよう適度に頑張っていきたいと思います。